AIT work abroad
#006 アメリカ・ロサンゼルス
Mr.Yoichi Komiyama
Light House/Takuyo Corp.
込山洋一社長


Light House/Takuyo Corp
込山洋一社長


地元愛媛県の商船高専(航海学科)に在学中、カリフォルニア州ロングビーチでの実習にてアメリカ初上陸。在学中、10代後半の頃に既に船 乗りの道へは違和感を覚えていた。同時に、ロングビーチでの実習にて覚えたアメリカへの大きな夢を叶えるべく、高専卒業後一週間で当時2 0歳の若き青年、込山社長は単身アメリカ、ロサンゼルスへ渡る。1989年、友人二人と共にLighthouseを起業する。"アメリカで暮らす人、 アメリカを目指す人の道しるべでありたい"をいう思いのもと、発行され、年々部数も増加中。現在、生活情報誌Lighthouseを、ロサンゼルス・ サンディエゴにて発行、ウェブページwww.us-Lighthouse.comを運営している。

Lighthouse/ Takuyo Corp.
5334 Torrance Blvd., Torrance,
CA 90503
 
熱い想いは海をも超える。若い情熱は船よりも速く海を渡る。
同じ価値観を分け合い、 より良い情報を提供し続ける
アメリカ在住日本人の心の灯台、Lighthouse‥…
 
元々船乗りだった込山さんですが、アメリカ又は海外で働くということはいつ頃から意識されていたんで すか?
船に乗っていた十代の頃から漠然と外国に行って働くんだろうな、という考えは持っていましたけれども、実習でロングビー チに来た時にロサンゼルスで働こう!と決意しましたね。
キッカケと行動はほぼ同時で、高校を卒業して一週間でアメリカに来ました。
1週間ですか?!なんという行動力!チャンスを手にしたらずっと考えてないで即行動!という訳ですね。では、まだ 若く、出版業は未経験だった込山さんはLighthouseをどのように起業したのですか?
友人二人含めた三人で始めましたが、すぐに二人共それぞれ違った道を歩き始めたので最終的には僕一人でLighthouseの土台 作りをしていました。資金を貯めるために日本人対象の学習塾をオープンしたり、家庭教師をしていたりしました。帰国子女になる在米日本人中 高生などに受験勉強を教えていました。塾の仕事などが無い時に一人で取材や営業にどこまでも足を伸ばして行きましたね。
一つの仕事を始める為には違った仕事をしたりしながらも土台を作って行くのですね‥…。
最初は営業に行っても全然広告が取れなくて悩みました。でも、粘り強く日参するうちに少しずつ広告も取れる ようになってきましたし、何より、営業先で沢山のことを学びました。その頃の僕はまだ20代で社会経験も余り無くて、営業にもラフな格好で 行ったり、遅刻したりしていましたからね。そういう失敗を指摘してくれる営業先の人たちにより、自分の欠点を改善していくことが出来ました 。

そうやって失敗から学んでいるうちに広告効果が出て来たので、Lighthouse本誌の記事をもっと良くしていくにはどうしたらいいか、 を考え始めましたね。売り上げが伸びて来たら経験者を雇い、内容をもっと濃くしていけるように努めました。 小さな工夫の積み重ねにより、少 しずつ結果を伸ばして行けるようになりました。常に向上心を持って、チームリーダーとして引っ張っていきましたね。そうしているうちに、売 り上げを一度も落としたことの無い雑誌になりました。
20年近くも発行し続けていて一度も売り上げを落とした事無いなんて、皆さんの強い向上心と共に雑誌も成長され たんですね!では、Lighthouseを作っている皆さんはどのような方たちなんですか?
ほとんどの人が日本生まれ日本育ちですね。誠実で人柄が良くて、仕事やLighthouse誌に対して同じ価値観を持 った人たちです。だから共に成長していけるのです。基本的に即戦力を持った経験者を採用しています。日本の出版社やデザイン事務所出身の人 が多いです。でも中には未経験の人もいますが、彼らは将来性があったり情熱があってこれからのLighthouseに欠かせない人たちです。
一つの物を共に作り上げて行くには、経験者は勿論だけど、将来性と情熱も必要なんですね。アメリカで働いていく 為に必要なパーソナリティーですよね。
そうですね。アメリカで日本人が活躍出来るフィールドは沢山あるけれども、すぐに諦めないで根気強くハング リー精神を持ち続けるのが大事ですね。それから、海外で生活していると色々な壁にぶち当たりますが、そういう辛い事さえポジティブに捉える 事、物事を建設的に考えられる事、そして人々の考え方の違いを受け入れられる器が必要です。アメリカでは日本よりももっと、人間同士の違い によって起こる問題が多い。だから、そういうのも理解して受け入れられる大きな心の器が必要なんです。
込山さんのそういった考え方はどのように社員の方に伝えているのですか?
ここ10年以上、毎週30分から40分程の勉強会を開いています。みんなで経営者の本などを朗読したり、自 分たちの弱点を見つけたり、毎日の仕事の範囲で見つけられないものを探すためにディスカッションをしたりしています。グループに分けて話し 合ったり、サンディエゴオフィスとも電話で繋いで合同勉強会を開いたりもしています。この勉強会で学んだ事は全て仕事に反映していますね。 こうしているうちに、ただ数字だけを追った仕事ではなくて、心が入った仕事が出来るようになるんですね。
なるほど。先ほど、アメリカでの人間同士の違いを受け入れられる器について伺いましたが、ビジネスではアメリカ と日本ではどのように違うのでしょうか?
アメリカでの仕事の方が日本よりももっと合理的ですね。日本でも変わって来ているようですが、日本に比べるとアメリカの方がより関係性が"パートナー"に近い。もちろん、「若いくせに」とか「こっちは客なんだぞ」という高圧的な対応をさせることはあまりない。でもその分実力主義なので、何か貢献出来るものが無かったら相手にされない厳しい世界でもあるのです。そして、その"貢献出来るもの"とは相手にとっての利益だけでなくて、個人の人柄も大きく関わっているのです。

ビジネスをする際には、相手と視界を共有しないと、同じ価値観を持って物事に共感し合えないのです。相手の懐に入って、もっとその人に興味を持ち、好きになるくらいの気持ちでのぞむ事。そうしているうちに相手が何を求めていて、自分から何を提供すればいいかが見えて来ます。相手にどんなメリットを渡せるかをどう伝えるかによって、今後が変わってくるのです。

それから、大きな特色として、アメリカの企業では、日本のように新卒の定期採用をして研修を重ねながら育てるという習慣はありません。これは日本からの進出企業も例外ではなく、一般的には経験者が求められます。新卒の方は、入社時に多少でも経験者として働けるように事前にインターンなどで経験を積んでおくと良いでしょう。ただし、それをネガティブにとらえるのではなく、足りない部分は社会に出て貪欲に吸収するぞという思いがあったらよいのではないでしょうか。世の中のすべての人が(就職をする限り)「新卒」時代は通過するわけですから。
即戦力が鍵なんですね。やはり、実力社会のアメリカではわざわざ新人に教育することに時間を割かないのですね。 では、アメリカでの就職を希望している人たちへ、就職活動のアドバイスを頂けますか?
自分の将来のビジョンをしっかりと持つ事ですね。何をしたいのか目標を定める事。そして、会社を選ぶ時も、 会社名や大きさだけで選ばない。事前に短期でもいいからインターン等をして会社を中から見ておくのも良いでしょう。そして仕事を覚えるだけ じゃなくて、会社の雰囲気をよく見るんです。その社風が自分に合った物かをよく見て感じる事。もし機会があれば先輩社員の話を聞いてみるの もいいでしょう。

面接する方も、最初の数分で面接を受ける人がどんな人かなんて大概分かるものだから、会社名だけで選んで来た人は すぐに見破られます。だから、本当にその会社に入りたい!という熱意を持った人ならそれも見えてくるはずです。
それから、当たり前です が、身なりをキチンとしてエチケットを守ることです。事前に、その会社についてちゃんと学んで予習しておくこと。本当にその会社が自分に合 うかどうかを見極めるいい準備にもなります。そして何より、遅刻厳禁、です。
面接時の注意事項は日本でもアメリカでも同じようですね。では、日本在住の方たちが、日本で準備す べくことは何でしょうか?
先ほどと同じく、会社の事前研究、またビザのことをよく調べておく事、生活していくのに十分な貯金を蓄えて おく事。アメリカでの生活は想像しているよりも大変なことです。何かあった時にどうすれば良いかを事前に把握していないと後で大変な事にな りますからね。アメリカで生活していくわけですから、アメリカの常識を理解しておくこと。渡米前にはできるだけ英語力を身に付けて、文化を 学んで、車の運転も出来るようになっているといいでしょう。

ただし、全部揃えられることなんてありえない。あくまでも一番大切なの は「夢」であり、それをかなえるための「情熱」です。私もスーツケースひとつで来た人間だからあまり立派なことは言えない。謙虚な気持ちで 、夢と情熱を持つ若者がいたら、きっと国内外に限らず支援が集まるのではないでしょうか。
海を渡って来た日からずっと前向きに歩みながら皆の心に暖かい灯を灯し続けて来た込山さんの将来の 夢を教えて下さい!
情報によって、個人が海外で働いたり暮らすことのハードルを低くしたい。そして世界中で個人が活躍できる世 の中を創りたいと思っています。そのために現在、主要都市の日本語メディアとアライアンスを組んで、世界の働き方暮らし方がワンストップで わかりポータルサイトを開発中です。ライトハウスの創業20周年に当る2009年には世に出したいと思っています。

そしてこの地元の南カ リフォルニアの日系社会の活性化拡大です。もっとこの社会への進出や投資、雇用を生み出せるようチカラを尽くしたい。

同時に個人と して、経営者として、常に毅然と謙虚でいて周りに感謝して生きて行きたいと思います。
インタビューアの感想
Lighthouseが灯してくれた光はとても暖かくて優しくて、私たちの生活を助けてくれる、とても大切なものです 。これからもLighthouseは私たちの心を暖かくして、もっと大きく輝き続ける事でしょう‥…。

Interviewer: 西川あゆ(Ayu Nishikawa)